サンプリングは、見込み客を獲得するのに効果的なセールスプロモーションです。実際に商品を使用してもらうため、売上アップにも繋がりやすく、積極的に売り出したい商品や新商品の広告活動に向いています。
今回は、これからサンプリングを実施したいと考えている方に向けて効果や種類、費用相場を紹介します。サンプリングを成功させるためのポイントも解説しているので、ぜひプロモーション企画にお役立てください。
サンプリングとは？
サンプリングとは、自社の商品を試供品として無料で顧客に配布するプロモーション手法のことです。顧客に商品を使ってもらうことで、効果や魅力をダイレクトに伝えられる点が他のプロモーションとは大きく異なります。
試供品は配布しやすいように、実際の商品よりも小さくすることが多いです。試供品ではなく、商品の引換クーポンや、無料券を配布するのもサンプリングです。
サンプリングは、セールスプロモーションではなく、統計調査を目的として行うケースもあります。試供品を使用した人たちにアンケートを実施しますが、全員から回答を得るのは難しいので、統計調査を目的とする場合はなるべく多くの人にサンプリングするといいでしょう。
サンプリングの効果
- 認知拡大
- 販売促進
- 見込み客の獲得
- 口コミの獲得
サンプリングは、人の多い場所で実施することがほとんどのため、商品の認知拡大に大きな効果を発揮します。顧客は試供品を使い、気に入れば購買意欲が刺激されますし、すぐに購買活動に繋がらなくても見込み客には引き上げられます。
また、顧客がSNSに口コミを投稿する可能性もあり、そうすれば自然な形で話題を生み出せるでしょう。一般の顧客が発信する情報は、企業が発信する情報よりも親近感があるため、販売促進に効果的です。
最近はデジタルマーケティングに力を入れている企業が多いのですが、サンプリングはオンラインではできない実体験を提供できるので、顧客の印象に残りやすいこともメリットです。
SNSや口コミを活用したマーケティングについては以下の記事で解説しています。
「SNSマーケティングとは？ メリットからやり方についてわかりやすく解説」
サンプリングの種類と費用相場
サンプリングにはさまざまな実施方法があり、費用もそれぞれ異なります。種類ごとの特徴と費用相場を説明します。
サンプリングの種類
- 街頭サンプリング
街頭サンプリングは、駅前や商業施設など人が多く集まる場所で実施するため、商品の認知拡大を目的としている場合におすすめの方法です。実施場所や時間、配布する顧客の選別によって、サンプリングの対象者を絞り込めます。
- ルートサンプリング
ルートサンプリングは、ターゲット層が多く集まる場所で実施するサンプリングです。例えば、高校生がターゲットなら、高等学校が多いエリアの最寄り駅や塾でサンプリングします。街頭サンプリングよりも、さらにターゲットの属性を絞り込むことができるため、より高い費用対効果が期待できます。
- ダイレクトメールサンプリング
ダイレクトメールサンプリングは、文字どおりダイレクトメールに試供品を同封する方法です。ターゲットに直接届けられるのがメリットですが、開封せずに捨てられる可能性もあるので、試供品に気付いてもらえるような工夫が必要です。
- Webサンプリング
Webサンプリングは、Webサイトでサンプルが欲しい人を募集します。商品に興味がある見込み客だけを集められるので、サンプリングによって顧客へ引き上げられる可能性が高いです。申し込み時にアンケートに回答してもらえば、データの収集にも役立ちます。
- インフルエンサーサンプリング
インフルエンサーサンプリングは、インフルエンサーに商品を紹介してもらうことで認知拡大する方法です。影響力が強いインフルエンサーに依頼すれば、情報が拡散されて大きな話題を呼ぶ可能性もあります。
サンプリングの種類は「サンプリングのやり方は？種類や効果について解説」でさらに詳しく紹介しています。
サンプリングの費用相場
街頭サンプリングでは、試供品の費用以外に人件費と交通費、車両費、道路使用許可証の取得費用がかかります。車両費は1万円〜3万円、道路使用許可証の取得費用は申請代行を利用する場合1万円前後です。人件費と交通費はスタッフの人数やエリアによって異なります。
ルートサンプリングは、手渡しで配布する方法と試供品を設置する方法があります。手渡しで配布する場合は人件費と交通費がかかりますが、街頭サンプリングと比べると小規模なので、費用も安く抑えられるでしょう。
ダイレクトメールサンプリングは、封筒やチラシ、宛名ラベルの印刷費用、送料がかかります。デザインを外注する場合は、デザイン費用も必要です。費用は封筒のサイズや発送方法にもよりますが、1通につき200円前後かかります。
Webサンプリングは、試供品の費用以外には送料しかかかりません。送料をサンプリング希望者の負担にすれば、コストを抑えたサンプリングも可能です。しかし、新規でWebサンプリング用のランディングページ制作を外注する場合は、数十万円かかります。
インフルエンサーサンプリングは、依頼するインフルエンサー によって費用が異なります。広告費用は1フォロワーにつき3円前後といわれているので、10万フォロワーなら30万円ほどかかります。
サンプリングを成功させるには？
サンプリングを成功させるためには、ターゲティングが重要です。ターゲティングの精度が低いと、サンプリングを実施しても思うような効果を得られず、費用対効果の低いプロモーションとなってしまいます。ターゲットを絞り込めば、行動範囲や活動時間などが具体的に予測できるので、より効果的なサンプリング方法を検討できるのです。
例えば、「30代の主婦」をターゲットにスキンケア用品をサンプリングする場合、ショッピングモールでの街頭サンプリングを検討できます。さらに、ターゲットを「未就学児の子どもがいる主婦」に絞り込めば、幼稚園や保育園でのルートサンプリングも考えられますし、配布時間を送迎時間に絞り込めます。
ただし、ターゲットを絞り適切な方法でサンプリングしても、試供品を受け取ってもらえない可能性があります。試供品やPOPのデザイン、配布スタッフの服装などもターゲットに合わせて考え、顧客の興味を惹くように工夫しましょう。
もしも通勤時のサラリーマンに文房具をサンプリングするのならば、シンプルなデザインにし、片手でサッと受け取れるようなサイズの試供品を用意すると、受け取ってもらいやすいです。派手過ぎるデザインだとオフィスでは使いづらいですし、ビジネスバッグにすっぽり収まるサイズのものでなければ、忙しい通勤中にわざわざ受け取ってもらえません。
このように、ターゲットがどのような思考・行動をするのか、を深掘りすることで、試供品を受け取ってもらえる可能性が高まり、サンプリングが成功するでしょう。
「サンプリングの成功事例6選！効果をアップするコツも紹介」もぜひご覧ください。
ターゲティングでサンプリングの成功が決まる
サンプリングは、認知拡大や販売促進や見込み客の獲得、口コミの獲得に効果があります。ターゲットによって適切なサンプリング方法は異なるので、ターゲティングをもとにどのようなプロモーションを実施するかを考えましょう。
株式会社スフレの「応援ノート」は、子どもや学生に無料でノートを配布するサービスです。ノートには企業のコンテンツやメッセージ、店舗で引き換えられるクーポンも掲載できます。学校で配布するため信頼性が高く、ターゲットへ確実に届けられることも特徴です。若年層へのサンプリングでは、ぜひ「応援ノート」のご活用をご検討ください。
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