サンプリングは、セールスプロモーションとしてあらゆるシーンで用いられる方法です。しかし、きちんと計画を立てずにサンプルを配布しても、思うような成果を上げられない可能性があります。そこで、今回はサンプリングの種類や効果をアップするコツ、成功事例を紹介します。ぜひサンプリングを企画する際の参考にしてください。
サンプリングとは
サンプリングとは、無料で試供品を配布する販促手法です。実際に商品を使用してもらうことで、消費者に商品の魅力をダイレクトに伝えられます。小分けにしやすい食品や化粧品、サプリメントなどは特にサンプリングに向いている商品です。
サンプリングの種類
サンプリングにはさまざまな種類がありますが、以下の5つが代表的な手法です。
- 街頭サンプリング
- ルートサンプリング
- ダイレクトメールサンプリング
- WEBサンプリング
- インフルエンサーサンプリング
「街頭サンプリング」は、路上や駅前など街中でサンプリングします。「ルートサンプリング」は、ターゲットが集まる場所でサンプルを配る方法のことで、街頭サンプリングよりもターゲットを絞り込めます。「ダイレクトメールサンプリング」は、ダイレクトメールにサンプルを同封して送付する方法です。
「WEBサンプリング」は、ウェブサイトを通して申し込んだ人に対してサンプルを送付します。商品やサービスに興味を持っている人が応募するため、成果に繋げやすいでしょう。「インフルエンサーサンプリング」は、インフルエンサーを活用したサンプリング手法です。インフルエンサーに商品やサービスを提供してSNSで紹介してもらうことで、フォロワー層に認知され消費を促せます。
サンプリングの種類について、詳しくは「サンプリングのやり方は?種類や効果について解説」をご覧ください。
サンプリングの効果と効果をアップさせるコツ
サンプリングの効果と、効果を最大限に引き出すためのコツを説明します。
サンプリングの効果
- 認知拡大
- 販売促進
- 見込客の獲得
サンプリングには、認知拡大と販売促進、見込客の獲得といった効果があります。大規模な街頭サンプリングやインフルエンサーサンプリングを実施すれば、多くの人に商品を知ってもらえる機会になるでしょう。実際に商品を使って魅力を知ってもらえば、販売促進にも繋がります。まだ自社の商品を利用したことがない消費者も、サンプルを利用することで見込客に引き上げられます。
サンプリングの効果をアップさせるコツ
サンプリングの効果をアップさせるコツは、ターゲットに合った商品と配布方法を選ぶことです。そのためにも、ターゲットの年齢や居住地、勤務地、趣味趣向などを細分化しましょう。
ターゲットに接触できる場所と時間を見極めることも大切です。さらに季節の行事やイベントに合わせてサンプリングすることで、より効果をアップできるでしょう。
サンプルにウェブサイトなどへ誘導するQRコードを設置したりアンケートを配布したりして、サンプリングの効果を測定すれば今後の広告活動にも役立ちます。
※QRコードは株式会社デンソーウェーブの登録商標です。
サンプリングの成功事例6選
国内外で実施されたサンプリングの成功事例を6つ紹介します。
大塚製薬「ファイブミニ」のサンプリング
「ファイブミニ」は、トータルヘルスケアカンパニーである大塚製薬の人気商品です。レタス1.8個分の食物繊維とレモン15個分のビタミンCが入っており、食物繊維を手軽に補給できます。
大塚製薬は腸活をサポートする、うんち記録アプリ「ウンログ」の利用者向けに、「my腸活チャレンジ」というファイブミニを7日間飲み続けて、体の変化を体感してもらうというキャンペーンを実施し、ファイブミニのサンプリングを行いました。その結果、ファイブミニの日販平均が2倍になったり、SNSを通して認知拡大に繋がったりと、大きな成果をあげました。
対象をウンログの利用者に限定したことで質のいい見込客にサンプリングできたのが、成功した要因です。また。見込客は「my腸活チャレンジ」でファイブミニの摂取記録とうんち記録を付けたので、数字として効果を実感できたのも売上に繋がった要因でしょう。
コーヒーブランド「Douwer Egberts」のサンプリング
南アフリカのコーヒーブランド「Douwer Egberts」は、空港でユニークな方法でサンプリングを実施しました。
国際空港内の到着ターミナルに、あくびするとコーヒーが無料でもらえる機械を設置したところ、長距離のフライトで疲れた人たちが続々とコーヒーマシンを利用したのです。サンプルを売り込むのではなく、消費者が自ら「もらいたい」と思うような方法と最適なタイミングで配布したのが、Douwer Egbertsのサンプリングが成功した理由です。
ポテトチップスブランド「Lay’s」のサンプリング
スペインのポテトチップスブランド「Lay’s」は、スーパーマーケットの店頭にポテトチップス製造マシンを設置しました。じゃがいもをマシンに入れると、自動でカットして油で揚げ、塩をふってパッケージされるのです。
大人から子どもまでワクワクするような体験によって、認知向上や販売促進効果が高まりました。ポテトチップスができる様子を公開したことで、商品の安全性を示し、企業の信頼性も高められたサンプリング事例です。
キッズファッションブランド「Lycée mine」のサンプリング
「Lycée mine」は、ナルミヤ・インターナショナルが提供するキッズ向けのファッションブランドです。Instagramを使ってアンバサダーを募集し、選ばれた女の子には一定期間、Lycée mineの新作アイテムを毎月プレゼントするキャンペーンを実施しました。
アンバサダーにはLycée mineの洋服を着た写真をInstagramnにアップしてもらうことで、ターゲットとなる子どもを持つ親世代に、商品を知ってもらうきっかけを作ったのです。
水産加工品メーカー「マルトモ」のサンプリング
「マルトモ」は、かつお節や出汁の素を製造する水産加工品メーカーです。Twitterで、抽選50名に自社商品の詰め合わせをプレゼントするキャンペーンを実施しました。フォロー&リツイート、もしくは「#マルトモのこれが好き」のハッシュタグを付けて、マルトモの好きな商品を紹介することを応募条件としました。このキャンペーンによって、SNS上で消費者による口コミや紹介を生み出し、商品をPRできました。
飲料メーカー「SUNTORY」のサンプリング
SUNTORYは、リニューアルした清涼飲料水のトライアル層獲得のため、全国の中学生8.5万人を対象に大規模な試飲を実施しました。コンビニエンスストアで清涼飲料水と交換できるクーポンを、株式会社スフレが無料配布する「応援ノート」にはさみこみ配布しました。クーポンには熱中症の注意を喚起するチラシも同梱することで、夏場の水分補給の重要性を訴え、潜在顧客を生み出したのです。
成功事例を参考に商品に合ったサンプリングを考える
サンプリングは認知向上や販売促進、見込客の獲得といった効果があります。より効果的にサンプリングを行うには、ターゲットを調査分析して適切なサンプリング方法を検討することが重要です。
株式会社スフレは若年層をターゲットにしたサンプリングを実施しています。企業のメッセージや商品情報を盛り込んだ「応援ノート」を、教育機関で無料配布するサービスです。若年層へのサンプリングを検討している方は、応援ノートのサービス内容や導入事例を紹介している資料をぜひご覧ください。
まずは資料ダウンロード!
スフレでは、キッズ・学生マーケティングに関する資料を配布しております。