サンプリングは、商品やサービスの認知拡大に有効なマーケティング手法です。駅前やショッピングモールなど、人が多く集まる場所で試供品を配る街頭サンプリングを見かけたことがある人は多いでしょう。サンプリングにはほかにもさまざまな方法があり、ターゲットに適切なやり方で商品を配布することで効果的にPRできます。本記事ではサンプリングの種類とやり方や効果について説明します。
サンプリングとは
サンプリングとは、自社の商品やサービスを無料で配布するセールスプロモーションのことです。サンプリングの主な目的は販売促進ですが、同時に市場調査もできます。
サンプリングで配布するのは主に試供品やノベルティです。実際に販売している商品をサンプリングに使用することもありますが、多くの場合はサイズを小さくした試供品を配布します。化粧品類やサプリメント、食品は小分けしやすいため、特にサンプリングに向いています。
気に入ったら繰り返し購入してもらえることも、これらがサンプリングに向いている理由のひとつです。ただし、配布するアイテムにもよりますが、リスティング広告や折り込みチラシのような広告に比べるとコストが高くなるため、ターゲットとサンプリング方法をよく考えたうえで実施する必要があります。
サンプリングのやり方と特徴
サンプリングにはさまざまなやり方がありますが、代表的な5つの方法について説明します。
街頭サンプリング
街頭サンプリングとは、名前のとおり街頭でサンプルを配る方法です。交通量の多い路上や駅前、人が多く集まる商業施設の入り口でサンプルを配布します。不特定多数の人をターゲットとする場合はもちろん、地域の特性に合わせてターゲットを絞り込むことも可能です。渋谷駅前では若者向けの化粧品や食品などがよく配られていますが、これはターゲットを絞り込んだ街頭サンプリングの代表的な例でしょう。
ターゲットを絞り込む場合は、いつサンプリングするのかも重要です。ターゲットが行動する時間に合わせて配布することで、効率よくサンプリングできるでしょう。また、街頭サンプリングは配布場所の近隣にある店舗への集客でもよく利用されます。
街頭でサンプリングする際には、事前に道路使用許可を取らなくてはいけません。サンプリングするエリアを管轄する警察署で申請手続きを済ませておきましょう。
ルートサンプリング
ルートサンプリングは、ターゲットが集まる施設や店舗などで行います。街頭サンプリングよりも、さらにターゲットの属性を絞り込めるのが特徴です。ターゲットを絞り込むことにより、高い費用対効果も期待できます。
サンプリングする場所は商業施設内や店頭、学校、塾、ゴルフ場などさまざまで、よりニッチな場所でのルートサンプリングも多くあります。ルートサンプリングは配布場所の選択肢が多いため、ターゲットに合った場所選びが大変かもしれませんが、ルートサンプリング媒体の比較サイトを利用すれば簡単に選定できます。広告代理店を利用する場合は、代理店の担当者に相談するといいでしょう。
ダイレクトメールサンプリング
ダイレクトメールサンプリングは、ダイレクトメールにサンプルを同封して送るものです。既存顧客のリピート率を上げるために有効です。通販サイトやECサイトのダイレクトメールサンプリングの場合は、消費者の購買データから趣味や嗜好などのデータを共有しているので詳細にターゲティングでき、消費者に合わせて同封するサンプルを選べるため、より効果的にプロモーションできます。
また、サンプルを同封することでダイレクトメールを捨てずに読んでもらえる可能性が高くなるでしょう。ダイレクトメールだけではなく、商品に同梱してサンプリングを配送する方法もあります。
Webサンプリング
Webサンプリングとは、Webサイトでサンプルの受け取り希望者を募って配布する方法です。ある程度は商品やサービスに興味がある見込み客にアプローチできます。
Webサンプリング用のランディングページを制作する費用や時間がかかりますが、サンプリングの受け取りにはWebサイトへの会員登録などを条件にしていることが多く、個人情報を取得しやすいことがメリットです。サンプルの受け取り条件としてアンケートに回答してもらえば、販促活動と同時に市場データも取得できます。
インフルエンサーサンプリング
インフルエンサーサンプリングでは、SNSなどで影響力を持つインフルエンサーに商品を提供し紹介してもらいます。少し前まではフォロワーが何十万人もいるようなインフルエンサーに依頼するケースがほとんどでしたが、最近ではマイクロインフルエンサーを起用する企業も増えています。マイクロインフルエンサーのフォロワー数は1万~10万人程度ですが、フォロワーとの結び付きが強く、比較的少ないコストで起用できます。
インフルエンサーサンプリングを実施する際には、ターゲットがフォローしているインフルエンサーを分析し、さらに商品やサービスとの親和性が高いインフルエンサーを厳選することで、より一層効果を発揮します。
サンプリングによる3つの効果
サンプリングで得られる効果を3つ紹介します。
認知の拡大
サンプリングは、商品やサービスを多くの人に知ってもらうために有効です。サンプリングを使用した消費者が家族や友達との間で話題に挙げ、口コミが広がる可能性もあります。認知の拡大を目的にサンプリングする場合は、街頭サンプリングやインフルエンサーサンプリングが適しています。
見込み客の獲得
サンプリングは無料で配布するため、既存の顧客以外にも興味を持ってもらいやすいでしょう。自社の商品やサービスを使ったことがない人も、実際にサンプルを利用することで見込み客となる可能性が生まれます。例えば、長年同じビールを飲んでいた消費者に対してサンプリングを行うことで、「これもおいしい」とブランドスイッチしてもらうきっかけづくりができるのです。
販売促進
企業にとって新規顧客の獲得は重要な課題ですが、既存顧客のリピートも大切なことです。サンプリングなら、新規顧客と同時に既存顧客への販売促進も可能です。実際に商品を利用することで購買意欲が刺激され、商品購入につながるでしょう。
サンプリングの効果を上げるコツ
サンプリングの効果を上げるためには、ターゲットに合った方法でサンプルを配布することが重要です。そのためには、サンプリングする商品やサービスのターゲットを明確にする必要があります。ターゲットの属性や年齢などから最適な配布エリアを見極めます。
サンプリングする場所は、なるべく多くのターゲットに接触できるところを選ぶのが理想的です。スポーツの全国大会会場で清涼飲料のサンプリングをするなど、行事にひもづけてサンプリングすることで、サンプル商品の記憶に行事の記憶が重なり、より覚えてもらいやすくなります。
アンケートを実施してフィードバックを取得すれば、将来的なマーケティング活動にも役立ちます。街頭サンプリングでは、アンケートに繋がるQRコードをサンプルにつけて、回答者を対象にプレゼントキャンペーンなどを実施するのがおすすめです。
※QRコードは株式会社デンソーウェーブの登録商標です。
ターゲットに合った方法でサンプリングしよう
サンプリングは認知拡大や見込み客の獲得、販売促進といった効果を期待できます。しかし、適切な方法でサンプリングしないと効果が発揮されづらいため、ターゲットにマッチする方法を選ぶようにしましょう。若年層やファミリー向けのサンプリングでしたら、スフレの「応援ノート」という方法もあります。応援ノートは教育機関で配布できるため到達率が高く、クーポンの掲載やアンケート調査もできます。ぜひご検討ください。
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