SNS広告に利用できる媒体の1つにTikTokがあります。TikTok広告は、若年層を中心に大きな拡散力を見込める宣伝手法です。この記事では、TikTokの概要、TikTok広告の種類、メリットとデメリット、運用する際の注意点などを解説します。
TikTokとは
今後も登録ユーザー数を伸ばし続けていくと考えられているTikTokとは、どのような媒体なのでしょうか。ここではTikTokの概要と、メインユーザーの特徴について解説します。
TikTokの概要について
TikTokとは、15~60秒程度の短い動画を投稿して楽しむSNSです。動画を加工したり、エフェクトやBGMをつけたりすることも簡単にできるので、動画編集の知識がなくても手軽に高品質の動画を投稿できます。BGMとして使用された曲が一般にも流行するなど、特に中高生から20代前半の若者の間では、非常に認知度の高いSNSです。
TikTokのメインユーザー層と特徴
TikTokには動画の加工ツールが豊富に用意されており、中には小顔や美肌加工など、若い女性を中心に人気の高い機能もあります。2020年にはFacebookを抜いて世界でもっともダウンロードされたアプリとなったこともあり、ビジネス目的のユーザーも増えています。日本のTikTok利用者は、中高生などの10代よりも20~40代のユーザーのほうが多くなっていますが、長時間にわたって動画を視聴しているTikTokのヘビーユーザーは、依然としてα世代を含む若年層です。そのため、α世代をターゲットにしている企業にとっては広告出稿先として適した媒体と言えるでしょう。
α世代のマーケティング戦略については「アルファ世代の価値観や特徴から考えるマーケティング戦略」こちらをご覧ください。
α世代のマーケティングのポイントについては「α世代とは? Z世代との違いやマーケティングのポイントを解説」こちらご覧ください。
TikTok広告の種類
最近では動画投稿サイトへの広告出稿が増加していますが、TikTokも大きな魅力のあるSNSです。TikTok広告には複数の表示方法があり、それぞれ特徴や費用感を見ていきましょう。
起動画面広告
TikTokを起動したとき、最初に表示される静止画広告のことを「起動画面広告」と呼びます。起動時に必ず表示されるため、ユーザー全員の目にとまり非常に効果の高い広告です。広告内に自社のWebサイトや商品の購入ページへのリンクを設置することも可能です。ただし、購買につながらなかったとしても、広告を表示するだけで費用が発生するデメリットがあります。
チャレンジ広告
チャレンジ広告はハッシュタグチャレンジとも呼ばれています。企業がお題となるハッシュタグを用意し、ユーザーがそのハッシュタグに合った動画を投稿する、ユーザー参加型の広告です。企業の考えたお題にユーザーがチャレンジすることで、ユーザーは企業に対して親近感を持ちます。
ユーザー自身が拡散するタイプの広告なので、動画がバズる(話題になる)と大きな拡散が見込めます。期間契約のため、決まった費用で多くのユーザーに呼びかけることが可能ですが、拡散効果が高いことから、やや高額に設定されています。
インフィード広告
インフィード広告は、動画投稿欄の「おすすめ」に表示される動画広告です。一般の投稿動画と同じように「いいね」や「コメント」をつけたり、シェアしたりすることも可能ですので、ユーザーの反応を確認しやすいのがメリットです。動画がバズると大きな拡散効果が見込めることや、広告だと気づかれにくい点も大きなメリットです。費用は動画が再生されるたびに発生します。
TikTok広告のメリットとデメリット
TikTok広告には種類があり、それぞれメリットとデメリットがあります。
TikTok広告のメリット
長時間にわたってTikTokを利用しているのは、主に若年層です。そのため、若年層をターゲットにしたい企業にとっては、この点が大きなメリットになります。
また、TikTokは利用者数が多いことから、活用できるデータも膨大です。性別や年齢といった基本情報や、居住地域、通信環境、興味や関心などの情報を組み合わせてターゲットを絞り込むことも可能です。ただし、ターゲットを絞り込みすぎると広告が表示される機会も減ってしまうため、ターゲット選定は慎重に行う必要があります。
TikTokの投稿動画は短く、特にインパクトの強い部分を切り取った構成となっているため、企業が伝えたいことを強く印象に残せる点もメリットです。
TikTok広告のデメリット
TikTok広告のデメリットは、やはり自社の商品やサービスが若年層向けでない場合、どんなに高品質の動画を作ったとしても、あまり効果が見込めないということです。また、逆に自社の商品が若年層向けである場合も、制作した動画が若年層に響くものになっているかを検証することも大切です。
TikTok広告は拡散されやすいため、動画に映っている人物や背景のプライバシーに配慮しないと、最悪の場合は炎上して、企業のイメージダウンや損害賠償に至ってしまうかもしれません。制作した動画は、投稿する前にしっかりと内容をチェックしましょう。
もしも広告に不具合があり、出稿してしまった後に投稿を取り下げたとしても、広告費用は満額を請求されるので注意しましょう。また、出稿期限に間に合わなかった場合もキャンセルはできませんので、制作日程の管理も重要です。
TikTok広告運用のポイントやコツ、注意点
TikTok広告を実際に運用する際、どのような点に気をつければいいのでしょうか。ここでは、動画制作にあたってのコツや注意点について具体的に解説していきます。
動画広告は冒頭3秒でユーザーを引きつける
TikTokで動画をバズらせるために大切なのは、若年層の興味を惹くテーマ選びです。テーマが決まったら、もっとも作り込まなければいけないのは冒頭の3秒です。動画をどんどんスワイプして楽しむTikTokでは、冒頭3秒の間に、いかにユーザーの目を釘づけにするかが、そのままTikTok広告の結果につながります。そのため、冒頭には動画の中でもっとも華やかでキャッチーな部分を配置しておく必要があります。
アップテンポなBGMで飽きさせないようにする
冒頭の3秒でユーザーの目を釘づけにできたら、次は最後まで動画を見てもらうことが重要です。そのためには、アップテンポなBGMをつけて、ユーザーを飽きさせないようにします。面白くない動画だと思われた瞬間、ユーザーはすぐにスワイプしてしまいますから、作り手としては、ユーザーを楽しい気分にさせる工夫、飽きさせない工夫をできるだけ盛り込むようにしましょう。
ステマだと感じられたり炎上したりしないようにする
拡散力の大きなTikTok広告では、ひとたびステルスマーケティングだと思われると、たちまち炎上する可能性が高いので、炎上しない動画を作ることが大前提です。
効果的なのは、投稿前に第三者にチェックしてもらうことです。制作関係者以外の人が客観的な視点でチェックすることによって、思いもかけないミスが見つかるものです。チェックを頼む相手は、できればターゲットに近い若年層の人がいいでしょう。
また、TikTokのコメントフィルター機能を利用して、特定の言葉を含むコメントが表示されないように設定しておくのも安全策になるでしょう。
動画広告の種類については「動画広告とは?種類やメリット・デメリットをわかりやすく紹介」をご覧ください。
自社商品にTikTok広告が有効かどうかを見極める
TikTok広告は、費用面や動画広告を制作するのが難しいといったデメリットもありますが、ユーザー数の多さから、その拡散力は絶大で、特に若年層へのリーチ力は抜群です。自社商品のターゲットに対してTikTokは有効なのかを事前に見極めて運用するようにしましょう。
若年層をターゲットにする場合は、株式会社スフレが提供している「応援ノート」という選択肢もあります。「応援ノート」は、ノートの表紙や中面に企業のコンテンツの案内やメッセージを掲載しターゲットに伝えることのできるサービスです。学校などの教育機関で無料配布されるため信頼度が高く、QRコードをつければ特定のWebサイトやアンケートへとつなげることも可能です。一度検討してみてはいかがでしょうか。
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