TikTok広告は、若年層を中心に大きな拡散力を見込める宣伝手法として注目されていますが、その費用はどの程度かかるのでしょうか?本記事では、TikTok広告の課金方式や費用、コストを抑えるためのコツをご紹介します。
TikTok広告の特徴
TikTokは、15〜60秒程度の短い動画を投稿して楽しむSNSで、TikTok広告の特徴は主に3つあります。具体的にどのようなものなのか、一つずつ確認していきましょう。
ショートムービー形式のSNS
TikTokはショートムービー形式のSNSです。文字や画像だけの広告と比較して、短時間で多くの情報を伝えらえることが特徴です。また、多様なBGMやエフェクトを使用することができ、アップテンポなBGMで飽きさせないようにすることもポイントの一つです。
ユーザーからの反応が得やすい
TikTokは、ユーザーの興味や行動履歴に基づいた広告を表示するアルゴリズムを持っているため、広告がユーザーにとって適切なものであると認識されることが多いです。
さらに、ストーリーテリングに重点を置いた創造的な広告が多いため、ユーザーは広告を単なる広告としてではなく、「新たな発見をもたらすコンテンツ」として前向きな反応を示す傾向があります。それにより、シェアやコメントなどユーザーからの反応が得やすくなっています。
UGCによる2次拡散が期待できる
TikTok広告は、UGC(User Generated Content)による2次拡散が期待できます。UGCとはユーザー生成コンテンツの略称で、商品の口コミなど、ユーザー自身が生み出したコンテンツのことを指します。
UGCについては、「注目のUGCとは? 広告やマーケティングに必須の戦略について」「UGCマーケティングのメリットと成功させるポイントや注意点について」で詳しく紹介しています。
TikTok広告には、ユーザーに特定のハッシュタグを付けて投稿を促す「ハッシュタグチャレンジ」というUGCが発生しやすい広告メニューがあります。ハッシュタグチャレンジは、ユーザー参加型の企画でもありますので、広告感を出さずに商品やサービスのPRと拡散を狙えるでしょう。
TikTok広告のメリット・デメリットについては「TikTok広告の種類やメリット・デメリットをわかりやすく解説!」に詳しくまとめています。
TikTok広告の種類
若年層を中心に大きな拡散力を見込めるTikTok広告ですが、ここからは、TikTok広告を運用するために必要な情報を解説していきます。まずは、広告の種類を見ていきましょう。
TikTok広告には以下のような広告の種類があります。
- 起動画面広告 :TikTokを起動したとき、最初に表示される静止画広告
- チャレンジ広告 :ハッシュタグを用いたユーザー参加型の広告
- インフィード広告:動画投稿欄の「おすすめ」に表示される動画広告
- 運用型広告 :広告主自身で広告の配信設定や最適化を行う広告
それぞれ、表示方法や課金方式が異なりますので、目的やキャンペーンに合わせて選択しましょう。
TikTok広告の課金方式
次に、TikTok広告の課金方式について説明します。
TikTok広告には以下4つの課金方式があり、課金のタイミングが異なります。
- インプレッション課金型(CPM)
- 最適化インプレッション課金型(oCPM)
- 再生課金型(CPV)
- クリック課金型(CPC)
- 期間契約型(CPD)
それぞれの課金タイミングとメリット、デメリットを見ていきましょう。
インプレッション課金型(CPM)
インプレッション課金型方式は、広告表示1,000回ごとに課金される方式です。
課金条件 | 1,000回のインプレッション |
メリット | 広告露出度が高く、商品やサービスの認知度向上に最適 |
デメリット | クリックやコンバージョンといった直接的な効果の測定が難しい 競合他社との競争が激化すると費用が上昇する可能性がある |
最適化インプレッション課金型(oCPM)
最適化インプレッション課金型は、広告表示1,000回ごとに課金される方式です。インプレッション課金型と異なるのは、広告主が希望するアクション(コンバージョンやアプリインストール)を起こしてくれる可能性が高いと判断したユーザーに広告を表示し、その表示回数に応じて費用が発生する点です。
課金条件 | 1,2000回のインプレッション |
メリット | 効果的に特定のターゲットユーザーにアプローチできる |
デメリット | 広告配信の最適化に時間がかかる |
再生課金型(CPV)
再生課金型は、動画再生回数1回ごとに課金される方式。一定の再生時間や再生回数を超えた場合にのみ課金対象となり、Tiktok広告は、「2秒」「6秒」「最後まで再生」から選択可能です。広告がスキップされた場合は、課金は発生しません。
課金条件 | 1回の動画再生 |
メリット | 広告に興味を持つユーザーにアプローチできる |
デメリット | 動画製作のためのコストと時間がかかる |
クリック課金型(CPC)
クリック課金型は、広告をクリックした回数ごとに課金される方式です。
課金条件 | 1回の広告クリック |
メリット | クリックされた場合のみ費用が発生するため、費用対効果が高い |
デメリット | キーワードの単価によって広告費が高額になる可能性がある |
期間契約型(CPD)
期間契約型は、広告の掲載期間に応じて広告費用が発生する方式です。掲載期間中は何回広告が表示されても、費用が一定となります。
課金条件 | 契約期間 |
メリット | 掲載期間が予め決まっているため、予算管理がしやすい |
デメリット | 事前に綿密なプランニングをしなければ、費用対効果が低くなる可能性がある |
TikTok広告の費用
広告配信に伴う費用は、広告の種類や課金方式によって異なります。一覧表にまとめたものを見ていきましょう。
費用 | 費用相場 | 課金方式 |
---|---|---|
起動画面広告 | 500万円~ | インプレッション課金型 |
チャレンジ広告 | 1,000万円~ | 期間契約型 |
インフィード広告 | BrandPremium:42万円~ OneDayMax:300万円~ Topview:625万円~ | 期間契約型 |
運用型広告 | 予算に応じて設定可能 | クリック型課金 インプレッション課金型 再生課金型 |
コンバージョンの向上や広告効果の最大化を目指すなら、運用型広告がおすすめです。他の広告よりも費用を安く抑えることができ、導入しやすいとされています。ただし、運用型広告は設定の複雑さや最適化の必要性があるため、初めて広告を導入する場合は、専門の代理店やコンサルタントに依頼することも検討しましょう。
起動画面広告・チャレンジ広告・インフィード広告は、広告効果は高いですが、多くのユーザーにアプローチすることができるため、費用が高額になる場合があります。そのため、広告予算を多く確保できる企業が導入する傾向があります。
TikTok広告の費用を抑えるコツ
同時に複数の広告を発注する
TikTok広告は、同時に複数の広告を発注することで、割引を受けることができます。
割引率は、広告の種類や同時発注の数量によって異なり、3種類で2%、4種類で3%、5種類で4%ほどです。例えば、3種類の広告で2000万円分の発注をした場合、40万円の割引となります。
ただし、広告の利用頻度が少ないと割引されません。また利用頻度だけでなく、広告の種類やターゲティングによっても異なるため、事前によく確認しておきましょう。
ターゲティングの最適化
運用型広告を活用する場合、ターゲティングの最適化は非常に重要です(起動画面広告・チャレンジ広告・インフィード広告はターゲット設定はできません)。
例えば、広告が表示された回数に応じて課金される「インプレッション型」で、ターゲットを絞らずに広告を表示していると、商品やサービスに関心のないユーザーにも広告が表示されてしまい、クリックやコンバージョンといった成果が上がりにくくなります。その結果、広告費の大幅なロスにつながるのです。
そのため、性別や年齢、居住地域、言語など、ターゲットの属性を細かく設定することで、広告費を抑えることができます。
クリック課金型を運用する
クリック課金型は、TikTok広告でも「運用型広告」のみ選択が可能です。クリック数に応じて課金されるため、広告や動画の表示回数が多かったとしても、クリックされなければ料金が発生しないため、無駄な費用を抑えることができます。
代理店に依頼する
TikTok広告以外にも広告を発注する場合、代理店にまとめて依頼することでコストを下げることが可能です。代理店は複数の広告主からの発注をまとめて受けることができるため、単価が下がりやすくなります。
また、TikTok広告を運用するノウハウがない、自社のリソースがない、複数の媒体にまたがる広告を一元管理したいとういう場合は、代理店へ依頼するのも一つの手です。
TikTok広告に特化した代理店や、SNS全般の広告を得意とする代理店など、さまざまなタイプの代理店がありますので、予算やリソースなど、自社のニーズを踏まえて検討しましょう。
TikTok広告は目的やターゲットの明確化が重要
TikTok広告は、種類や課金方式によって費用はさまざまで、種類によっては高額な広告もあります。商品やサービスの内容、広告配信の目的に合わせて、最適なものを選択しましょう。TikTok広告を自社で運用することが難しい場合は、代理店に相談してみましょう。
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