子どもは自分のスマートフォンを持っていないことが多く行動範囲も狭いので、大人と違って販促方法が限られます。そのため、子どもをターゲットにする場合にどのような販促活動をすればいいのか頭を悩ませている企業は多いでしょう。そこで今回は、子ども向け販促の考え方や成功させるポイント、成功した3つの販促事例を解説します。
子ども向けの販促で重要なこと
子ども向けの販促では、ターゲットとなる子どもだけではなく保護者のことも考える必要があります。冒頭で説明したように、子どもにリーチができる販促方法が限られていることも理由のひとつですが、多くの場合は消費活動に保護者の価値観や意見が関わるからです。まずは、子どもの興味を引くポイントと購買行動における保護者の考えを理解することが大切です。
子どもの興味を引くポイントを押さえる
子どもをターゲットにした販促活動では、楽しさとわかりやすさが重要です。例えば、チラシを配布するならイラストや写真を用いて文字を少なくするといいでしょう。ノベルティを制作するなら、目を引くようなカラフルなデザインのお菓子やおもちゃが喜ばれます。アニメやキャラクターなど、子どもにとって興味のあるものを利用する方法もあります。ミニ遊園地や縁日などの子ども向けイベントを開催すれば、多くの子どもを集められる可能性があるでしょう。
子どもの満足度が高い販促であれば、保護者へのアピール効果も高まるでしょう。ただし、販促の目的が購買促進の場合は、子どもを喜ばせることに重点を置きすぎて自社商品やサービスを販売するまでの導線づくりがおろそかにならないよう、注意が必要です。
購買行動における保護者の考えを理解する
子育て世代は学費や食費がかかるため価格にシビアですが、その反面で子どもにいい影響を与えるものにはお金を惜しまない保護者も少なくありません。「知育になるおもちゃ」や「成長をサポートするグミ」など、付加価値のあるものは保護者に好まれます。販促活動でも、保護者が喜ぶようなメリットを関連づけたノベルティを配布したり、イベントを開催したりするといいでしょう。例えば、夏休みの自由研究に役立つような工作イベントを開催し、自社商品やサービスの魅力を伝えられるようなノベルティを配布すれば、保護者からいい印象を抱いてもらえるでしょう。
子ども向けの販促を成功させるポイント
子ども向けの販促を成功させるためには、以下の3つがポイントです。
ターゲットと目的を明確にする
子ども向けの販促では、ターゲットを明確にすることが重要です。特に幼少期の子どもは、1歳の差でも興味や関心が大きく異なるため、できる限り細かくペルソナを設定します。購買決定権を持つ保護者と子どものどちらに重点を置いて販促するのかもポイントです。子どもが喜ぶと保護者にも関心を持ってもらえますが、保護者が喜ぶこと=子どもが喜ぶことではありません。ターゲットがはっきりしていないと、適切な販促活動ができず中途半端な結果になります。
また、目的によって効果的な販促は異なります。販促の目的は認知の向上なのか購買促進なのかを明確にし、認知度アップが目的なら企業のロゴ入りノベルティの配布、購買促進が目的ならサンプリングやクーポンを配布するといいでしょう。
ターゲットに合った販促方法を選ぶ
ターゲットを明確にしたら、もっとも適している販促方法を選びます。販促には以下のような方法があります。
- ノベルティやサンプルの配布
- チラシやパンフレットの配布
- イベント開催
- 新聞や雑誌などを用いたオフライン広告
- SNSやインターネットでのオンライン広告
- メールマガジン
新規顧客向けならば、ノベルティやサンプルの配布、オフライン広告、オンライン広告が向いています。既存顧客向けなら、イベントの開催やメールマガジンの送付が有効です。先述した販促の目的とターゲットの年齢に合わせ、細かな販促方法やデザインなどを考えましょう。
ノベルティ選びについては「ノベルティは選び方が重要! 失敗しないためのポイントと具体例を紹介」をご覧ください。
効果を検証する
販促後には必ず効果を検証します。目的が売り上げなら、販促を実施した前後の売り上げも比較します。認知度アップが目的なら、アンケート調査やWebサイトやSNSへのアクセス数からも検証できます。
ノベルティを使った販促の効果測定方法は「ノベルティの効果測定はできる? 気になる疑問をまとめて解説」をご覧ください。
子どもをターゲットにした販促事例3つ
最後に、子どもをターゲットにした販促企画の事例を方法別に3つ紹介します。
ノベルティ配布による販促事例
回転寿司チェーンのくら寿司は、2020年6月にアニメ『鬼滅の刃』とのコラボレーション企画を実施しました。会計金額が税込2,000円以上のSNSフォロワーまたはアプリ会員を対象にしたノベルティグッズの配布です。ファミリー世帯をターゲットにした販促で、『鬼滅の刃』の人気キャラクターが描かれた4種類の下敷きをノベルティとして配布しました。
この企画はノベルティが2日で配布終了となるほどの大反響で、売上は想定より130%アップしたそうです。SNSフォロワーまたはアプリ会員を対象としたことで、新規顧客だけではなくリピーターの来店も促進しました。子どもが好きなアニメとコラボレーションしたこと、そして『鬼滅の刃』ブームにタイミングよく乗ったことが成功の要因です。
SNSを使った販促事例
エポック社は、看板商品であるドールハウス『シルバニアファミリー』の販促に、Instagramを使いました。広告や自社アカウントによる販促ではなく、3人の女児を育てるママインスタグラマーをアンバサダーとして起用し、子どもたちがシルバニアファミリーで遊ぶ様子などが紹介されました。ママインスタグラマーのフォロワーは小さな女児の母親が多く、シルバニアファミリーのPRに最適なインフルエンサーです。
インフルエンサー はフォロワーのライフスタイルや購買行動に影響を与える力を持っているため、自社商品・サービスを宣伝してもらう企業が増えています。自社の商品・サービスや客層と相性がいいインフルエンサー を選定できれば、ターゲットを絞り込んで効果的に広告を出せるでしょう。
イベントによる販促事例
レゴジャパン株式会社は、コロナ禍でオフラインとオンラインを組み合わせたイベントを開催しました。Zoomでオンラインワークショップに参加すると、店頭でレゴのミニキットをもらえるというイベントです。オンラインワークショップでは、レゴストアのスタッフがクイズを出したりブロックを組み立てる様子を紹介したりしました。そして、イベントの最後には店頭でレゴのミニキットをもらうための「秘密の暗号」を教えてくれます。
オンラインワークショップによって実店舗への集客と購買を促進するだけではなく、参加者とチャットやリアクションボタンでコミュニケーションを取ることで、ファン化の仕組みも兼ね備えています。コロナ禍で外に出づらいときに子どもが楽しめるイベントを開催したことにより、企業イメージが向上しブランディングにもつながったのでしょう。
子どもが楽しく保護者も喜ぶ販促を考えよう
子ども向けの販促では、楽しさとわかりやすさが重要です。ただし、年齢によって興味や関心が大きく異なるので、ターゲットを明確にして年齢に適した工夫をしましょう。また、購買活動の決定権を持つ保護者についても考慮する必要があります。
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