新しい顧客を獲得したり、長期的に自社の商品やサービスを利用してもらうために、Web広告は企業にとって欠かせない存在です。Web広告は、地方の中小企業であっても世界的な大企業と対等にわたりあえるツールです。
しかしながら、日本の中小企業や小規模事業者のうち、Web広告を十分に活用できている企業は2021年において5%未満しかないというデータがあります。ここでは、自社の商品やサービスと相性の良いWeb広告を探し当てるために必要な知識として、Web広告の概要と種類、選び方などについて解説します。
Web広告とは
そもそもWeb広告とはどのようなものか、そして近年その需要が高まっている理由やオフライン広告の違いなどについて解説します。
Web広告の概要
Web広告は、インターネット広告、ネット広告、デジタル広告、オンライン広告などとも呼ばれることもありますが、一言でいえばインターネットを使った広告のことです。スマートフォンやPC、タブレット端末などが普及したため、近年はWebサイトや検索エンジン、SNSなど、さまざまなところでWeb広告を見かけるようになりました。
Web広告の需要の高まり
スマートフォンやSNSが普及したことにより、Web広告の需要はどんどん高まっています。実際、Web広告は近年めざましい成長を続けており、かつて主流だったテレビCMの広告費をも超えています。2021年のWeb広告費は前年比122.8%の2兆 1,571 億円に達し、2022年には前年比115%の2兆4,811億円にまで成長する見込みです。各企業はWeb広告を非常に重視するようになりました。
オフライン広告との違い
オンライン広告にはさまざまな種類があるのですが、総じてインターネットを介する広告のことを指します。一方、インターネットを介さない広告のことをオフライン広告と呼びます。具体的には、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌を利用した広告や、電車の車内吊り広告などです。
オフライン広告については「オフライン広告とは? 参考にしたい成功事例3選」をご覧ください。
Web広告のメリットとデメリット
Web広告を有効活用するためには、そのメリットとデメリットを十分に理解しておく必要があります。
Web広告のメリット
Web広告はテレビや新聞などと比較して、はるかに少ない費用で広告をつくれます。課金方法も多数あり、広告に対して消費者のアクションがあった分だけ費用が発生する「クリック課金」という言葉は耳にすることが多いでしょう。
また、テレビや新聞などでは広告の費用対効果を測定するのが難しいのですが、Web広告の場合はバナー広告のクリック回数や表示回数、動画の再生数、広告を経由した販売の件数などを数字で把握できるため、正確な効果測定が可能です。ユーザーの属性を分析することでWeb広告を表示する相手を選択することもできますし、短期間で効果を得られることが多いというメリットもあります。
Web広告のデメリット
Web広告のデメリットとしては、広告運用の知識に加えてWebマーケティングの知識も必要になる点が挙げられ、当然ながら最低限のITリテラシーも必要です。また、広告費が安いからといって効果の薄い広告にばかり費用をかけ続けてしまうと、結果的に費用がかさんでしまう可能性もあります。消費者の反応を見ながら日々効果の高い広告を見極め、アップデートしていく必要があるという点もデメリットといえるかもしれません。
Web広告の種類
Web広告にはさまざまな種類があり、おそらく今後も増えていくでしょう。ここでは、各種Web広告の概要や仕組み、どんな商材やターゲットが適しているかなどを解説します。
アフィリエイト広告
アフィリエイト広告は、商品の購買に結びついたときに広告費用が発生する、成果報酬型の広告です。初期費用がほとんどかからないため費用対効果が高いのが利点です。以前、誇大広告などの問題が発生したため悪い意味でその名が知られるようになりましたが、アフィリエイト広告自体はWeb広告のなかでも長い歴史があり、広告手法としては現在も積極的に利用されています。
アドネットワーク広告
アドネットワーク広告は、WebサイトやSNSなど複数の広告媒体を集めてネットワークを構築し、複数の媒体に対してまとめて配信する広告です。アドネットワーク広告では、それぞれの媒体と個別に契約する必要がなく、アドネットワーク業者と契約するだけで複数の媒体に、しかも各媒体に合わせた形式で広告を出せるのが利点です。
リスティング広告
リスティング広告は、検索エンジンで何かを検索したときに表示される広告で、クリックされるたびに広告費用が発生します。自社商品と親和性の高い検索ワードを設定できるので、ターゲットを絞り込める点や、クリックされなければ広告費が発生しない点がメリットです。
ディスプレイ広告
ディスプレイ広告はバナー広告とも呼ばれていて、Webサイトやアプリの広告枠に画像や動画、テキストで表示される広告です。検索結果の画面上に表示される前項のリスティング広告は、検索行動に紐づいて表示される広告のため、悩みが顕在化している層がターゲットになりますが、ディスプレイ広告は悩みや興味に気づいていない潜在層にもアプローチできます。
リターゲティング広告
リターゲティング広告は、Webサイトを訪れたユーザーを追跡する手法です。リターゲティング広告を利用すると、自社サイトを訪れたことがあるユーザーに対して広告を配信可能です。例えば、Yahoo!広告の「サイトリターゲティング」やGoogle 広告の「リマーケティング」などがこれに相当します。
記事広告
記事広告は、Webサイト内の一般記事の中に溶け込ませて、いかにも広告であるという印象を与えずに、ごく自然にユーザーに情報を提供するタイプの広告です。一般記事ではなく、あくまでも広告であることがわかるように表記する必要はありますが、ユーザーが受け入れやすいのがメリットです。
SNS広告
SNS広告は、その名の通りSNSを利用した広告です。SNS特有の拡散性を活用できるため、多くの消費者に情報を届けられます。SNS広告を見たユーザーがその場で商品を購入したり、資料請求をしたりするなどの効果が期待できます。また、広告ではありませんが、SNSに投稿されたレビューやコンテンツが、UGCという形でマーケティングに活用されることもあります。
UGCについては「注目のUGCとは?広告やマーケティングに必須の戦略について」をご覧ください。
動画広告
動画広告は、Webサイトや動画サイトに動画を表示する広告です。動画広告には、文章や画像よりも商品の魅力や情報をはるかに伝えやすいというメリットがあります。今後もインターネット通信の高速化は進むことが予測されるため、動画広告はさらに普及し、その需要も高まっていくでしょう。具体例としてはYouTube広告が有名です。
メール広告
メール広告は、電子メールとして配信する広告です。全文広告を配信するタイプと記事の中に広告文を挿入するタイプとがあり、前者をダイレクトメール型、後者をメールマガジン型と呼びます。テキスト形式だけでなくHTML形式でも配信が可能で、HTML形式なら画像の挿入や書体の変更が可能です。
Web広告の選び方
Web広告にはさまざまな種類があるため、自社のマーケティング目標を明確にして、もっとも適切な広告手法を選ぶことが重要です。また、広告効果を最大化するために、十分な専門知識を習得しておくことと、常に最新トレンドを把握し続けることが大事です。
適切なWeb広告を選択し、ときにはオフラインと組み合わせる方法も
これからのマーケティングにWeb広告は欠かせません。また、Web広告は単独ではなく、オフライン広告と組み合わせる考え方もあります。例えば、スフレが提供している「応援ノート」は、ノート中面に掲載したQRコードなどを介してWebへの導線をつくることができるサービスです。学校で無料配布されるため信頼度が高く、企業のコンテンツの案内やメッセージなどを直接的に届けられます。一度検討してみてはいかがでしょうか。
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