株式会社スフレ

株式会社C-GRATは
株式会社スフレに社名変更しました

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株式会社C-GRAT 改め 株式会社スフレ

【インタビュー】『ほめる』をつくる!主体性・創造力を生み出すコンテンツとは?

デジタル化が普及する中でより注目を浴びてきたオフライン施策の1つ、イベント。今回は『ほめる』をつくる をコンセプトに、園児〜小学生に向けたワークショップイベントやキッズコンテンツを企画開発し、幅広く提供している株式会社ピコトン様に、イベント市場の動向や実施する際のポイントなどをお伺いしました。


◆企業紹介
株式会社ピコトン 
代表取締役社長 内木広宣様
企業URL:https://workshop.picoton.com/




イベント市場やコンテンツのトレンド

コロナ前後のイベント市場の変化

コロナ前後ではイベント市場の状況が大きく変わりました。コロナ前は「集客数」が重要な要素でしたが、コロナ中は密集を避ける必要があり、集客に対するアプローチが変わりました。具体的には、事前予約の導入や入場制限、オンライン提供や、少数の参加者が満足できる体験提供など、「集客数」に代わる新たな価値提供が求められるようになりました。
現在、アフターコロナでは、再び「集客数」が重要視される傾向にありますが、コロナ期間中に求められた「新たな価値提供」+「集客数」と求める内容がクライアントさん毎に複雑化した印象があります。

ピコトンの現在のイベント事例

近年ではSDGs(持続可能な開発目標)がトレンドになっています。企業側の社会貢献や株主・取締役会向けの施策としてSDGsが必要とされている影響と捉えています。弊社では、従来から人気のキッズエコバッグ工作イベントに加えて、廃棄物を使ったエコダンボールを使用した工作イベントを新たに2種類リリースしました。

・リサイクルフラワーベース+ワークシート
・走る!デザインカー

いずれも廃棄物や資材を有効活用したコンテンツとなっています。SDGsをテーマにしたイベントを企画・実施している企業は多くありますが、真面目過ぎると子どもたちには敷居が高くなり、しかも未来を暗く伝えてしまうという課題がありました。そのため、弊社では子どもが好きな「工作」を入口にして、自然とSDGsに興味を持てるワークシート等を一緒に提供することで、子どもたちの興味を広げ、SDGsを自分事として考えるキッカケを提供しています。

イベントコンテンツのトレンドと特徴

子どもに人気のあるテーマは長く愛され続けています。特に、以下の3つは昔からの定番です。

◎光る
◎音が出る
◎動く

この3つは子どもたちに純粋に喜ばれ、かつ集客力を高めるコンテンツです。また、弊社独自の観点から言えば、「自由度の高さ」もコンテンツの魅力だと考えています。子どもたちは1人1人がオリジナルの作品を作り上げることができ、自分のアイディアを出して完成させる過程で満足感を得ることができます。

次に、最近のトレンドでは以下の3つを求められる事が多いです。

◎制作時間が短い
◎個包装の工作キットになっている
◎道具の使用を最小限に抑えられる 

特に、コロナ禍の影響でこれらの要素が顕著になりました。
例えば、道具に関しては消毒の手間が発生するため、使用を避ける傾向があります。また、席が埋まった時に持ち帰って自宅で完成させることができるコンテンツも重要視されているため、新たに個包装の工作キットに仕様変更しました。材料を個別に用意すると、配布やセッティングなどにスタッフの手間がかかりますが、個包装にすることで手間を削減でき、持ち帰ることができるメリットもあります。さらに、事前に郵送してオンラインイベントを開催することも可能になり、需要が急速に増加しました。

効果測定と改善への取り組み

イベントの効果測定においては、完売までの所要時間が重要な指標となります。例えば、100セットが90分で完売したといった具体的な数値は、イベントの成功度合いを示す指標となります。集客には、実施施設での事前広報と当日のブース設営が重要となる事が多いため、ポスター用の広報写真の「質」には気を使っています。当日のイベントブースは、人の流れを観察して遠目に見て目立つように受付を設置すると効果があります。イベントではクライアントさんが直接お客様と交流する事も多いため、親子の反応を直接感じて、それを満足度という効果として報告されることもあります。 




子どもの笑顔と主体性を引き出すアプローチと工夫

良いイベント・コンテンツは「子どもが褒められる」もの

弊社の工作キットは、子どもが作っても一定のクオリティを保ちつつ、創意工夫も行える余白のあるコンテンツにしています。その理由は、子ども自身が満足感を得るだけでなく、大人たちからの称賛を受けることで更なる喜びや自信に繋がり、自己肯定感を育てるからです。弊社では『ほめる』をつくる という価値を重視しています。現代社会は子どもたちが褒められる機会が少ないと感じており、特にクリエイティブ関連での称賛が非常に少ない事に危機感を持っています。そのため、私たちはクリエイティブな体験の場を提供し、一定の品質を実現し、創意工夫を促しています。

また「家族以外の人から褒められた」という経験は強く記憶に残るものです。先生やスタッフ、近所の大人がたまたま声をかけて褒めてくれたという経験は、私の記憶にも鮮明に残っています。例えば、先ほど紹介したフラワーベースの場合、完成品はお花を入れてお母さんにプレゼントします。その後、家に誰かが訪れた際に、お母さんが「うちの子が作ってくれたの」と紹介すると、みんなが褒めてくれると思います。完成した作品を家庭に持ち帰ることができ、使い続けられるようなものは「褒められるキッカケ」を生みます。そのキッカケをつくることが重要だと考えています。

企画における重要なポイントとは

弊社が大切にしている企画における重要なポイントは以下の3点です。

◎自然と褒めたくなる完成品のクオリティ
◎子どもが想像性を発揮する余白
◎1人で実施可能なこと

「完成品のクオリティを担保しつつ、子どもの想像力が発揮されるポイントはどこなのか?」を考えて企画しています。例えば、ベースの工作は簡単なプラモデルのように作れて、装飾は自由なアイデアを発揮できるようにするといった工夫です。

「1人で実施可能なこと」とは、小さな子どもでも視覚的に理解でき、迷わずに作業を進めることができる説明書の品質を指しています。子どもが一人で作品を完成させることで自信に繋がり、また、イベントスタッフの負担も軽減されます。

イベントにおいて、子どもが「わからない」という状態に陥った場合、スタッフがサポートすることがあります。しかし、スタッフが手を出しすぎると、子供が自分で作ったという実感を持てず、「スタッフさんに作ってもらった」という印象になりがちです。それだと子供の記憶には残りにくくなってしまいます。「作ってもらった」にならないように、私たちは子供が自分で作れることを重視しています。

また、弊社は多くのキッズコンテンツの「企画制作」と「運用」の両方を経験しているため、ゼロからの企画提案についても、制作段階や運営段階のどの部分で問題が発生するかを予測する事ができます。その知見をコンテンツ制作に反映させることができるという強みを持っています。

子どもの主体性を促進する

現在、イベントコンテンツは企業の需要から工作系が人気です。過去にキッズアプリ制作も多数行いましたが、デジタルが増えれば増えるほどアナログの「手を動かす・指を動かす・モノになる・持って帰る」の重要性も分かってきました。デジタルの体験で素晴らしいものもたくさんありますが、アナログの工作ですと、実際にモノとして完成品が残るからこそ褒められる機会が増え、子どもたちの記憶に残りやすいイベントコンテンツになっていると考えています。

例えば学校の授業等でもアクティブラーニングが注目されていますが、「自分で主体的に行ったのか」それとも「一方的に講義を受けただけ」なのか、どちらの状態になっているのかで学びの質が大きく変わります。自分で取り組んだ内容は覚えていますが、ずっと座ってただ聞いていただけの授業はあまり覚えていないですよね。そのため弊社でも子どもの主体性を発揮できるコンテンツを大事にしています。子どもの主体性を発揮させるために工夫していることは以下の3点です。

◎クラフトを1人でつくれるようにする
◎クラフトに自由な余白を残す
◎取り組みたくなるテーマ設定

例えば家型のバッグを作る工作キットでは、組み立て方法は決まっていますが、装飾は自由です。装飾用紙の一部にドアや窓のパーツが隠れており、工作しながら発見するのを楽しんでもらえるようになっています。タマゴ型のマラカス作りでは「自分の心地よい音を作る」というテーマがあります。選ぶビーズにより音が変わるので、好きな音探しに集中します。




これからもアップデートし続けるピコトンの展望

様々なアイディアが生まれる背景

私は大学時代にコミュニケーションデザインを勉強しています。学生時代は子どもの面白いアイディアを「どうすれば社会で活躍できる形になるのか?」を考え続けていました。例えば大学の成果物として、子どものアイディアを「キャラクター」にデザインすることで、地域で使ってもらいやすい形になり、実際にお店でキャラクターを使ってもらう事で、作った子供達とのコミュニケーションを生み出す仕組みをデザインしたことがあります。子どものアイディアを社会で役立てる一つの答えになりました。弊社のコンテンツも、例えば子どもたちにペンを渡して好き勝手に色を塗ってもらうこともできます。ただそれだと、長く使える・遊べるものにはなりにくい。じゃあ塗ってもらう以外に子どものクリエイティブを発揮させるにはどうしたらいいか?を、毎回考えてモノによって最適解を追及しています。

既存のサービスも、質の良いコンテンツになるように常にアップデートしています。イベント現場に行くと、子どもたちや保護者の方、スタッフさんに多くの改善のヒントを貰えるため、その内容を開発チームに共有し、コンテンツをブラッシュアップさせています。




ピコトンの今後の展望

コロナを乗り越えて、個包装のイベント専用工作キットができた事で、とても広げやすい形になりました。そこで数多くの子どもたちへ届けるために「海外展開」を考えています。弊社の工作キットはデザインや音といった普遍的なテーマと「イラスト」を多用した説明書のため、世界の子どもたちにも受け入れられやすいと思っています。何度か海外イベントもしていますが、海外の子どもたちの笑顔は印象に残っています。

自信を持って提供できるクオリティのキッズコンテンツを企画制作し、国境関係なく広く届けて、『ほめる』をつくるキッカケを増やし続けていきます。




株式会社ピコトン様のウェブサイトでは、スフレのインタビュー記事も掲載されておりますので、ぜひご覧ください!

株式会社スフレ様に出張インタビュー! 子どもたちと企業の懸け橋となるキッズマーケティングカンパニー




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スフレでは、キッズ・学生マーケティングに関する資料を配布しております。本記事掲載のイベントコンテンツや園児向けノベルティ・サンプリングにつきましては、下記の資料にてご確認いただけます。

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「応援ノート」子どもに関するマーケティングについてのサービス内容がわかる資料をご用意しました。

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