
近年、ターゲティングを行うときに注目されている層として「Z世代」がありますが、さらに新しい「α(アルファ)世代」も注目を集めています。Z世代は、デジタルネイティブであり、自己表現を大切にする、といった特徴がある一方、新しいα世代にも固有の大きな特徴があります。この記事では、α世代の概要を解説するとともに、この世代に向けたマーケティング戦略について考えます。
- α(アルファ)世代とは
- なぜ今「α世代」を知るべきか
- α世代の価値観と特徴
- α世代に響くプロモーション設計の成功ポイント
- 国内・海外のケーススタディ
- まとめ|マーケターはα世代にも焦点を
- α世代の日常に自然に届く「応援ノート」

α(アルファ)世代とは
世代は2010年から2024年に生まれた子どもたちで、親世代にはY世代(ミレニアル世代)やZ世代が多く含まれます。α世代という名称は、オーストラリアのコンサルタント、マーク・マクリンドルが名づけたものです。今までと違う、まったく新しい世代であることを表すために、あえてアルファベットではなく、ラテン文字でZの次に当たるα(アルファ)が採用されました。
日本では少子化が進んでいるものの、世界におけるα世代は約20億人に達するとされ、将来的な主要な消費層として注目されています。また、デジタル環境で育ち、スマートデバイスやオンラインコンテンツに慣れ親しんでいることも大きな特徴で、次世代の社会や文化の変化に影響を与える存在とされています。
なぜ今「α世代」を知るべきか
2030年代の中心消費者
α世代は世界人口の約4分の1を占め、最年長が成人となる2029年には経済効果が5兆ドル(約780兆円)に達すると予測されています。主軸となる購買者ではない現在でも、すでに280億ドル(約43兆円)相当の直接の購買力を持つと言われています。そのため、α世代の価値観や行動特性を理解しておくことは、今後の製品開発やブランド戦略、マーケティング施策の方向性を検討するうえで重要だと考えられます。
「子どもの一言」が購買を決める家庭構造
α世代の親に多いミレニアル世代は子どもの意見を尊重する傾向が強く、87%が「子どもの影響を受ける」と回答しています。また、動画視聴や遊びの体験を親子で共有する機会が増えています。こうした背景から、α世代を理解することは、家庭内での情報伝達としての役割や、親の購買意志を後押しする仕組みを設計をするうえで欠かせません。
広告より“自分で選ぶ”α世代の行動
α世代は、受動的に広告を見るよりも「一緒に作る・遊ぶ・選ぶ」体験に価値があり、ブランドとの関係も参加型を求める傾向があります。また、GWIの分析では、北米の12〜15歳が「無料の付録よりインフルエンサーの推薦を重視する」と報告されており、信頼するインフルエンサーによる推薦が子どもの好意を形成 → 子どもが家庭内で発言 → 親が判断に反映 → 購買に結びつくという連鎖が生じます。そのため、α世代の特性を理解することは、家庭内での情報伝達や購買判断への影響を捉え、効果的なファミリー層マーケティングを設計するうえで欠かせません。
出典:
・EXPLODING TOPICS,2025,「Generation Alpha: Statistics, Data and Trends 」
・GWI,2025,「Gen Alpha unfiltered Gen Alpha unfiltered」
・brandnation,「A Marketing Guide To Generation Alpha」
α世代の価値観と特徴
ここでは、α世代の価値観や行動特性がどのようなものか、具体的に見ていきます。
AI・動画編集が当たり前
α世代は、動画編集や生成AIといった 「自分で作る」こと が日常化しています。近年は、TikTok、Roblox、Minecraftなどを通じた創作体験が習慣となり、遊びと学びが混ざり合った “つくって楽しむスタイル” が高い支持を集めています。
安心・透明性を求める
SNSでは投稿よりも、保存・比較・調べるといった 慎重な行動が定着 しています。膨大な情報の中で 安心できる環境を大切にする意識が強く、嘘や誇張に敏感 です。炎上に関する理解も深いため、透明性が高く信頼できるブランドを選ぶ傾向 があります。
美容・ファッション・セルフケア感度の高さ
α世代にとって美容・メイク・ファッションは、自分を形づくる大切な自己表現です。イギリスのトレンド調査では、10代男子の美容・メイクへの関心は2022年以降4%から9%へと2倍以上に増加しており、性別で興味領域を区切らない価値観の広がりが確認されています。
かつては好奇心の延長線と捉えられていた行動も、今ではSNS・動画・メタバースを通じてアクセスできる選択肢が急増し、自分なりに“選び・試し・組み合わせる力”が購買につながる動機になっています。
出典:
・idomo,2025,「Marketing to Generation Alpha: Everything You Need to Know」
・GWI,2025,「Gen Alpha unfiltered Gen Alpha unfiltered」
α世代に響くプロモーション設計の成功ポイント
前述のような価値観や行動特性を踏まえ、α世代に響くプロモーション設計にはいくつかの共通ポイントがあります。
親子を同時に動かすコミュニケーション導線
α世代は家庭内で情報を受け取り、親の判断に影響を与える存在です。そのため、子どもと親の両方に適したメッセージ設計が不可欠です。
- 子ども向け:共感・憧れ・参加性を魅力としてアピール
- 体験動画やシェア企画
- 自分で選べるUI など
- 保護者向け:購買承認を促す信頼性の構築
- 情報の透明性や根拠を示す
- 安心感・納得感を支える情報提供
このように親子を同時に動かすことで、家庭内での購買意思決定を自然に後押しできます。
信頼と安心の可視化
情報を慎重に選別するα世代とその親に対しては、単に「好き」と感じさせるだけでなく、信頼性の提示が購買判断のポイントです。
- 誇張表現を避け、根拠や共感を示す
- 子どもに配慮したコンテンツ設計
- 安心・透明性のあるブランドイメージを可視化
これらを意識することで、子どもと親の双方に信頼され、購買行動を後押しできます。
信頼できる人やSNSでの共感を通じて自然に関心を高める仕組み
α世代は、企業主導の広告よりも等身大の声や共感できる情報を信頼します。そのため、インフルエンサーや家族コミュニティを活用した導線設計が効果的です。
- 参加型コラボ企画やレビューコミュニティを活用
- 家族向けUGCや短尺動画で体験を共有
- コミュニティからの推奨で購買への導線を形成
このように、子どもや家族が信頼できる人の体験や情報を通じて自然にブランドに関心を持つ形を意識すると、購買につながりやすくなります。
国内・海外のケーススタディ
ここでは、α世代やZ世代に響くプロモーション事例を国内外のブランドから紹介します。
Sour Patch Kids(米国・グミキャンディ)
TikTokで“カオス系ミーム動画”を展開し、子どもたちが「笑える・シェアしたい」と感じる瞬間を作り、認知を獲得しました。動画内にはDisplay Card広告を組み込み、商品画像とリンクを常時表示しています。この施策により、自然な行動誘導が生まれ、CTRの向上や口コミによる認知拡大にもつながっています。(Tiktok,2022,「Succsess stories Sour Patch Kids」)
Claire’s
7~17歳のZ~α世代をブランドアンバサダーに起用し、企画・発信に参加させる共創型マーケティングを実施しています。子どもたちがブランドの“声”となる参加体験を通じて、アクセサリー・ファッションカテゴリでブランド認知や好意度の向上につなげています。(PR Newswire,2024,「Claire’s Introduces Gen Z-Alpha platform The Collab」)
BEAMS
メタバースプラットフォームZEPETO上にアバター用ファッションアイテムを展開し、リアル商品と同時に提供しています。ブランドが子ども・学生の生活圏に入り込む設計で、バーチャルとリアルの商品接点を組み合わせることで接触機会を増やしています。(BEAMS,2023,ニュース)
まとめ|マーケターはα世代にも焦点を
α世代は、将来の消費者であるだけでなく、家庭の買い物や選択に強く影響を与える存在です。
マーケティングでは、子どもの生活動線に自然に触れる発見性、共に作り、遊び、表現する体験を提供する参加性、そして安心できる根拠と誠実さを示す信頼性を意識することが重要です。これらを取り入れることで、家庭内の会話を生む起点を作り、α世代を「家庭の選択に影響を与える存在」として活かすことが、将来的な企業成長につながります。
α世代の日常に自然に届く「応援ノート」
「目立つ広告よりも、自分で選ぶこと」を重視するα世代に直接アプローチを行う場合、日常生活に溶け込む形で情報に触れられる工夫が必要です。株式会社スフレが提供する「応援ノート」は、学習に寄り添いながらブランド情報に自然に触れることができ、子どもも親も違和感なく関心を持つきっかけを作ることができます。さらに、企画型・参加型の施策や、インフルエンサーの発信と組み合わせることで、認知から購買意欲の形成までつなげやすい点も特徴です。
サービスの詳細や具体的な活用方法については、以下の資料をご覧ください。


