
大学の広報を担当されている方の中には、SNSやパンフレット、オープンキャンパスなど、さまざまな施策を重ねているにもかかわらず、 「思ったほど志願者数が伸びない」「情報がうまく届いている実感が持てない」と感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
その背景には、以下のような課題があるように見受けられます。
- 必要な情報はあるものの、志願者や保護者の具体的な行動に結びつきにくい
- 保護者や教員といった「周囲の影響者」に届きにくい
- オフライン施策の効果が見えづらく、改善に結びつけにくい
本記事では、こうした課題に対して「戦略設計」という視点から整理し、志願者増につながる取り組みのヒントをご紹介していきます。

目次
- まずは「誰に・何を・どう届けるか」を決める
- 媒体ごとに役割を決め、印象と流れをそろえる
- 効果は“正確には測れない”前提で改善する
- 成功事例に学ぶマーケティング戦略|高千穂大学
- まとめ|“接点をつなぐ設計”が、大学のマーケティング成果を左右する
- 生活背景や学習環境(塾通いの有無、部活動の有無など)
- 情報収集手段(Web検索、SNS、進路指導の教員、保護者の意見など)
- 受験スケジュールや意思決定のタイミング
- 認知段階では、SNSで短い動画や実績を提示する
- 比較検討段階では、Webサイトにカリキュラムや卒業生の進路情報を掲載する
- SNS:高校生の認知段階で有効
- Webサイト:興味・比較検討フェーズに不可欠
- 説明会やオープンキャンパス:志望・出願フェーズで意思決定を後押し
- パンフレットやノートなど紙媒体:家庭内での保護者共有に有効
- SNS → Webサイトへのリンク
- パンフレット → 出願ページへのQRコード
- イベント →LINEやDMによる追加案内や進路サポートなどのフォローアップ
- 効果が低い施策 → 縮小または見直し
- 効果が高い施策 → 翌年も継続
- 戦略的に必要な施策 → 改善して継続
- 誰に・何を・どう届けるかを決める
- 媒体の役割と流れをそろえる
- 効果を傾向で捉え、改善を続ける
- 学生・保護者への認知・記憶定着をサポート
- SNSやWeb施策と連動して次の行動へ自然に誘導
- 志願者増に直結する導線を構築
まずは「誰に・何を・どう届けるか」を決める
ターゲットを明確にする
「高校生」とひとまとめにしてしまうと、どうしても情報の届き方に差が出てしまいます。それは、例えば地方の理系志望生と都市部の併願型文系志望生では、情報の探し方や意思決定のプロセスに違いがあるからです。
そこで、ペルソナをより具体的に設定しておくと、どの媒体で・どんな情報を提供すれば届きやすいのかを整理しやすくなります。把握しておくと効果的な要素には、次のようなものがあります。
行動フェーズに沿った情報設計を行う
志願者は「認知 → 興味 → 比較検討 → 志望 → 出願」というステップを踏んで進んでいきます。それぞれの段階で必要とする情報は異なるため、以下の様に流れを見越した情報を用意しておくとスムーズです。
また、高校生本人と保護者では求める情報が異なります。保護者には学費や就職率、学生本人にはキャンパスライフや授業の雰囲気など、それぞれの関心に合わせた設計を心がけると効果的です。
チャネルと接点の整理・実施タイミング
チャネルを選ぶ際は『適切な媒体を適切なタイミングで』という視点が欠かせません。ケースごとに分けてみると、次のように整理できます。
また、単発で終わらせるのではなく、年間を通じて各チャネルが連動するようにしておくと、情報が流れとして届きやすくなります。
媒体ごとに役割を決め、印象と流れをそろえる
チャネルの役割を明確にする
以下の様に、媒体ごとの役割を整理すると重複や無駄が減り、効果的な動きができます。
| チャネル(媒体) | 役割 | 詳細 |
|---|---|---|
| SNS | 接点・きっかけづくり | 初期接触や拡散、興味喚起に強い |
| Webサイト | 詳細情報提供 | 志望度を高める情報や比較資料を掲載 |
| 説明会・ オープンキャンパス |
納得感の提供 | 参加者が大学の雰囲気や学びの質などを体感 |
| 紙媒体 (パンフレット・ノートなど) |
家庭内共有や保存用 | 保護者へのリーチや長期的な情報保持に有効 |
どの媒体でも一貫した印象と次の行動を案内する
媒体ごとに写真や色使い、メッセージが異なると、大学に対するイメージが分散し「大学らしさ」が伝わりません。年間テーマやトーンを統一することで、各媒体が補完し合い、より強い印象を残せます。
次の行動につなげる仕組みを設計する
媒体は単体で完結させず、「次の行動」を自然に促す導線を組み込むことが重要です。
このような仕組みがあるだけで、施策同士が連動し、スムーズに次のステップへ進む流れができます。
効果は“正確には測れない”前提で改善する
大学広報の現場では、「施策の効果が見えにくい」といった課題がしばしば指摘されています。確かに、直接的な数値効果を捉えにくいという点は実情ですが、推定と傾向の把握は十分可能です。そこで、効果を評価するための視点として、以下のようなものが挙げられます。
オフライン施策は推定で判断
配布後のアクセス数変化、QRコード読み取り数、検索ボリュームの増減などから「波及効果」を推定します。
前後比較で傾向をつかむ
実施前後や前年同時期での比較を行い、志願者数やアクセスの増減を分析します。
定性情報も活用
例えばアンケートやヒアリングを通じて「なぜ選んだか」「決め手は何だったか」を収集し、定量データだけでは見えない背景を把握します。
分類して判断
効果の有無に応じて、次のように整理していくと改善サイクルが回しやすくなります。
成功事例に学ぶマーケティング戦略|高千穂大学
実際に大学広報の現場では、複数のチャネルを一貫した設計で活用し、成果を上げているケースが出てきています。ここではその一例をご紹介します。
高千穂大学では、Web・SNS・紙媒体を一貫したテーマで展開しました。特にオープンキャンパス告知では、どの媒体でも同じメッセージやイメージを共有したことで、相乗効果を生み出しています。その結果、参加者からは「大学の印象がブレずに伝わっている」と高く評価されています。
この事例から、各媒体でメッセージを統一し連携させる重要であることが分かります。各媒体で同じテーマやメッセージを使い、相互に補完し合うように設計することで、志願者の心理に沿った情報が大学のメッセージとしてより効果的に届きます。
まとめ|“接点をつなぐ設計”が、大学のマーケティング成果を左右する
志願者の増加を目指す大学のマーケティング戦略では、次の3点がポイントとなります。大きな予算をかけずとも、これらの設計と改善を繰り返すことで、志願者獲得の成果を伸ばすことが可能です。
まずは、すでに取り組んでいる施策に保護者や学生へ直接届く接点を加えてみてはいかがでしょうか。接点を自然な流れで結びつけることで、大学の魅力が一貫して伝わり、入学者の増加につながるはずです。
さらに、こうした「接点をつなぐ設計」を運用に落とし込む際には、既存のオンライン施策とオフライン施策をつなぐ具体的な手段があると、より成果につながりやすくなります。そこで、学校を通じて学生や保護者に情報を届けられるツールとして、応援ノートのような媒体が役立ちます。
オフライン&オンラインをつなぐ広報媒体の活用
株式会社スフレが提供する「応援ノート」は、学校を通じて学生と保護者に情報を届けられる媒体です。具体的には、以下のような効果が期待できます。
詳細情報については、「大学広報のポイント成功事例集」をご覧ください。


