デジタル全盛期の現在、子どもや学生向けのマーケティングでは、Web広告やSNSを活用したプロモーションが当たり前となっています。そのため、「紙媒体はもう効果が期待できないのでは?」と疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。しかし、紙媒体ならではの魅力はいまだに有効なマーケティングツール手法として一定の評価を得ています。本記事では、紙媒体のもつ特性やメリットから効果を最大化するポイントをご紹介します。

デジタル広告と比較!紙媒体広告の特性とメリット
信頼性
紙媒体はデジタル広告と比較して信頼性が高い媒体として印象付けられています。総務省の「令和5年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」(6月21日掲載)によると、各メディアの信頼度に関する質問において、全ての年代で「新聞」が最も信頼度が高く、61.1%の人が評価しています。一方、インターネットの信頼度は28.9%と新聞に対する信頼と比較し、約半分の評価になっています。
この結果から、紙媒体における広告は、年代を問わず信頼性が高い媒体として位置づけられていることが分かります。特に10代・20代は、消費活動において情報の信頼性を重視する傾向があるため、紙媒体での広告は安心感を与えるツールとして効果的です。また、子育て世帯においても、信頼性が高い紙媒体広告は子どもの安全や成長に関わる選択を行う際に、より安心感を与えることができます。

【令和5年度】各メディアの信頼度(全年代・年代別・インターネット利用/非利用者)
広告の持続期間
チラシや新聞などの紙媒体は、保管性が高く広告効果が持続しやすい特徴があります。読売新聞による「小売業、通販業における広告効果測定調査」では、新聞や折込などの紙媒体による広告効果は、ネット広告やTVCMと比較して効果が持続することが分かりました。紙媒体広告による広告接触から商品購入までのスピードは、1ヵ月以内に関してはWEBやTVの半数ですが、1ヵ月以降長期にわたって分散しています。これは、一度放送されると終了するTVCMや短期間で消えてしまうデジタル広告と異なり、保管性が高い紙媒体ならではの特徴による効果です。
紙媒体は消費者が自由なタイミングで閲覧できるため、消費者の生活リズムに合わせて購買を促す効果が期待できます。入園入学や振袖などイベント行事に向けた購買行動や塾や習い事など急な決断を要しない購買行動では、紙媒体の持続的な存在が重要な役割を果たします。

「2019年10月読売新聞社調査『小売業、通販業における広告効果活動調査』」
視覚・触覚的な情報による印象づけ
紙媒体がデジタル広告と大きく異なるのは、視覚だけでなく触覚も通じて情報を伝えられる点です。紙媒体は、質感や重さ、デザインの細部まで消費者がリアルに触れることができるため、視覚と触覚が連動し紙からの情報をより強くイメージづけます。実際に、アン・マンゲン(Anne Mangen)による調査では、ページを捲る作業や紙の質感などの触覚が、視覚として認識される情報をサポートし、電子書籍よりも記憶に残りやすいという結果が出ています。
このことから、デジタル広告の一方的な視覚情報よりも、紙の質感やデザインを体験することができる紙媒体による広告は、ブランドの認知度や記憶に深く結びつきます。また、子どもや学生向けの商品では、実際に手に取ることでさらに信頼感や親しみも生まれやすくなります。
紙媒体の特性を生かして広告効果を最大化するためのポイント
データや情報源に基づいた内容でより紙媒体の信頼性を強調
先述のとおり、紙媒体における信頼性は、データや情報源に基づいた内容を掲載することで受け取り手にさらに信頼感や安心感を強調することができます。例えば、塾や習い事などの教育関連の場合、成績が上がった実績や大会出場実績などの成功事例を数字やデータとして提示することで、さらに広告として説得力が生まれ受け取り手に対する信頼感が一層高まります。
長期保管を前提としたコンテンツ設計
紙媒体による広告は長期保管を前提とすることが重要です。そのため、読者が広告を手元に置いておきたくなるような工夫が求められます。具体的な例として、広告にチェックリストやアドバイスを織り交ぜて訴求することで、受け取り手に価値のある情報として長期保管してもらいやすくなります。「入園入学 準備リスト」や「〇○を使った簡単レシピ」のように実用的なコンテンツを掲載することで読み手にとっての重要性が高まります。
このような内容は、単なる広告としてだけでなく、日常生活で繰り返し利用できる情報源として機能します。
視覚・触覚の活用で印象付けを強化
紙媒体ならではの視覚、触覚的な要素を活用することで記憶情報をサポートし広告効果を高めることができます。例えば、広告にキャラクター探しのゲームを取り入れると、キャラクターを探すために指で紙に触れる行為を促します。このような視覚と触覚を連動させるデザインの広告は、読み手の興味を引きやすいだけでなく、ポジティブな印象を持たせ記憶に残りやすくなります。
その他、紙の質感を工夫することも大切です。例えば、柔らかい質感やざらざらした質感の紙を使うと、触ったときの感触が変わり特別感を演出できます。このような触覚による体験が加わることで、印象がより強くなり他社と差別化されたブランドとして認知を高めることができます。
▼紙媒体の広告種類や効果、メリットに関する記事はこちらもご確認ください。
デジタル時代における紙媒体の重要性
デジタル化が進む現代において、WebやSNS広告の競争が激化していますが、紙媒体広告は依然として重要な役割を果たしています。高い信頼性や、長期的な広告効果の持続、強い印象を与えることができる点は、デジタル広告にはない大きな利点です。これらの特性を活かし、改めて紙媒体広告の活用を検討してみてはいかがでしょうか。
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